Good Old Music 、Fantastic高校野球

林業家kagenogoriが70's~80'sの珠玉の音楽、そして高校野球、etc.についてのたまうブログ

珠玉の70's~80's Japanese Pops &Rock(16)無味乾燥な日々、泉谷しげる「春夏秋冬」を聴く

IZUMIYA-Self Covers

 コロナの猛威はいまだに”終わり”が全く見えない。

 むしろ これからが”本番”なのかもしれない という、不安を伴う予感。

 世界中が「ギスギス」という嫌な音を立て始めている。

 

 暖かい春なのに、街では”寒風”が吹きすさぶ。

 味気の無い、しかし妙な緊張感の漂う日々。

 

 

 

 このところ泉谷しげる 「春夏秋冬」を聴いている。

 何故だかわからないが、無性に聴きたくなるのである。

  

 聴いているのは専ら、80年代末に出たロック・ヴァージョン

 70年代初めのオリジナル・ヴァージョンフォークの名曲だが、ロック・ヴァージョンの方は、当時の超一流のバンドマン(当然ロック系)達がバックを務めた

 バンド名は「Loser」。

 前回(「珠玉の70's~80's Japanese Pops &Rock(15)ルースターズよ、もう一度」)で紹介したギタリスト下山淳も参加している。

 

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 この「春夏秋冬」を冒頭に据えたアルバム『IZUMIYA・SELF COVERS』は、自らの過去の名曲を、Rock作品として新たに作り上げたもの。

 全編にわたって重厚かつソリッドなサウンドが鳴り響き、いい意味で枯れた声の泉谷が吠えるように歌う

 名盤中の名盤である。

 

IZUMIYA-Self Covers

IZUMIYA-Self Covers

  • 発売日: 2013/12/25
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 

 ワタシにとっては、 「春夏秋冬」といえばコチラである。

 オリジナル・ヴァージョンの方は未だになじめていない。

 

 就職したての精神的にも体力的にもキツかった頃に、この曲に出会った。

 ずいぶんこの曲には救われたと思う。

 必死で”闘っていた”あの頃聴いていた音楽は、今でもワタシにとってかけがえのない”財産”となっている。 (とはいえ、以前書いた「自分にとって大切な曲」にこの曲が入っていないのは、単に忘れていたから.笑) 

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  季節の無い街に生まれ

  風の無い丘に育ち

  夢の無い家を出て

  愛の無い人に会う

  ‥‥‥‥‥

  今日ですべてが終わるさ

  今日ですべてが変わる

  今日ですべてがむくわれる

  今日ですべてが始まるさ

 

 

 この曲に”潤い”といったものは全く無い。

 楽しい曲でもない。

 ただ殺伐とした人生を生きる”自分”が歌われているだけである。

 しかし苦しい状態にあるときは、この「春夏秋冬」をよく聴いていた。

 聴かずにはいられなかったのだと思う。

 そのような「力」がこの曲にはあるのかもしれない。

 

 この曲を聴いて癒されるわけではない。

 この曲が何かの”答え”に導いてくれるわけでもない。

 ただワタシは、 荒野に独り放り出されてしまうようなこの曲を、今の無味乾燥で息苦しい日々の”糧”としたい。

 そう思うだけである。

 

IZUMIYA-SELF COVERS (+1)

IZUMIYA-SELF COVERS (+1)