エルボウ・ボーンズ&ザ・ラケッティアーズ
『ナイト・イン・ニューヨーク』
- アーティスト:エルボウ・ボーンズ&ザ・ラケッティアーズ,ダッチ・ロビンソン,ステファニー・ファーラー,ギチー・ダン,ギチー,ステファニー
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
- 発売日: 2014/05/21
- メディア: CD
あとひと月もすれば桜前線の話題がニュースを賑わすんでしょうな。
待ち遠しい。
”春はあけぼの” なんて言葉もありますが、ワタシが春で一番好きな時間帯は宵の口あたり。夕暮れ時から宵闇が迫る頃。
それも花見のシーズンが始まりそうな時期がいいですな。
まだ薄ぼんやりと空の朱さが残り、花見用のぼんぼりがポツポツと灯る頃。
生暖かさと夜の冷気が混じり合うなか、夜桜見物への期待感を含んだ、ザワザワとした街の空気感。
唐突ではあるが、そのような「春の宵」に聴きたい音楽が、ニューヨークの伊達男、エルボウ・ボーンズが解き放つ『ナイト・イン・ニューヨーク』 。
ウキウキと心が浮き立つリズム。
ゴージャスなホーン・セクション。
甘くささやく男女のVocal。
そして何と言っても全曲口ずさみたくなるキャッチ―(死語?)な曲満載という奇跡の贅沢さを誇るアルバムなんである。
これを聴かずに春は始まらないし、終わらない。
『ナイト・バーズ』
『インヴィテイション』
春の夜と言えばやっぱり『ナイトバーズ』だね。
ロンドン発のこういった音楽を、当時は(現地の呼び名に合わせて)カッコつけて”Jazz Funk”なんて言ってたが、ようするにフュージョンである。
でもコレを嫌いな人なんて多分いないんだろうな。
卓越したメロディラインと細かく刻まれるリズム。
”粒のそろった音”が流れるような圧倒的キーボードプレイ。
『インヴィテイション』(商品名は『インヴィテイションズ』となっているが当時は『インヴィテイション』だった気がする)は、”夜”だけでなく”温かな午後”に聴いてもハマる作品。
「ロンリー・アフタヌーン」という美名曲もあるしね。
スティーヴィー・ウッズ
『スティール・ザ・ナイト』
正直それほど知名度があるヒトでもないんだが、初めて聞いた人はそのクォリティの高さに驚くハズ。
見ての通り黒人アーティストなのだが、その音楽はまさに春の柔らかな陽光のようなAOR。
POPなメロディにキラキラしたサウンド。
黒人アーティストらしい歯切れのいいVocalとグルーヴ感。
不当に評価が低いと思うのはワタシだけなんだろうか?
『ミッドナイト・ラヴ』
実はコレ、季節にカンケーなく聴けるのだが、ワタシはなぜか春に聴くのが好きである。
モータウン時代の『ワッツ・ゴーイン・オン』や『レッツ・ゲット・イット・オン』といった”優しく包み込む”ような作品も素晴らしいが、
CBSに移籍後発表された本作『ミッドナイトラヴ』は、「本当はこういうことがやりたかったんだろうな」と誰もが納得してしまう充実ぶり。
一曲目の「ミッドナイト・レディ」でいきなり度肝を抜かれ、2曲目のメガヒット・バラード「セクシャル・ヒーリング」で身も心もとろけさせ、そのままイキオイで聴かせ切る。
マーヴィン・ゲイの才能ほとばしる、渾身の大傑作。
その不幸な死はいまだに受け入れがたい。
『Forever,For Always,For Love』
ルーサー・ヴァンドロスの圧倒的最高傑作、と個人的には思う。
彼の”黒っぽさ”が最も発揮された作品。
”甘美” 、 ”官能” 、そして”黒っぽさ” 。
音楽にそれを求めているのなら、これを聴けばいい。
もちろん彼のスウィートな歌声は春にピッタリ。
今回の記事を書いていて気付いたコトがある。
ここで紹介したのはなんと全て、ワタシが高校2年~3年だったときに小遣はたいて買ったモノばかり。
’82~’83年にかけてかな。
ええ、受験戦争の真っただ中でした(笑)。
個人的にナニカ思い入れでもあるんだろうか(笑)。