先日、やっとこさ届いた『カセットテープ・ダイアリーズ』のBlu-ray。
言うまでもなく、「ザ・ボス」ことブルース・スプリングスティーンのRock'n'Roll満載の映画だ。
観ましたぜ、BOSS!
あ、予告してた「人生は旅」、
例によって(笑)次回っつーことで(笑)(^^)/
鉄は熱いうちに打たないとね(^_-)-☆(笑)
映画の内容については、ネタバレしない程度の言及にとどめるつもりですが・・・
でも使われている音楽についてはいいですよね?……ね!(^▽^)
一応サラッとあらすじ的に説明しておくと・・・
イギリスのとある小さな町。
時は1987年、鉄の女サッチャーがまだ首相として君臨していた時代。
主人公は親の代にパキスタンから移住してきた2世。
その町はパキスタン系のコミュニティがあり、モスクも建っている。
しかし当時のイギリスは今以上に保守的で、特にこのような郊外の小さな町では平気で人種差別を行う輩なんかも多くいる。
当然パキスタン系コミュニティはそのような連中の目の敵にされ、いろいろと嫌がらせも受けている。
「バッドランド」
Bruce Springsteen - Badlands (The River Tour, Tempe 1980)
(・・・・今の世の中は、まさにバッドランドだ。でもこのバッドランドを生き抜く。とにかく生き抜くんだ。バッドランドが生きやすくなるまで・・・・)
イギリスで生まれ育った主人公は、厳格、というよりは「保守的」で頑迷な父に押さえつけられ、
かたや、やはり「保守的」な白人たちの嫌がらせや白眼視を受け、
「もうこんな町は出てしまいたい」と思っている。
「裏通り」
Bruce Springsteen - Backstreets (Studio Version)
ため息をつきながらの、ウツウツとした日々、、、、、、、
同じくムスリムの新しい学友から貸してもらった2つのカセットを聴くまでは・・・・・・
ちょっと説明し過ぎたきらいはあるが、とりあえずは、開幕。
いきなり最初に流れて来た音楽がペット・ショップ・ボーイズの「It's a sin」だったのには、思わず笑ってしまった。
ブルース・スプリングスティーンONLYでは無いのね(笑)
まぁ、’87年のハナシだから、、、、そうか、音楽を聴いただけで、当時の感じが蘇ってくるもんだなぁ。
当時はシンセを駆使したチャラ系POPS(笑)が全盛、、、だったようだ。
そして主人公が、ムスリムの学友と出会った場面。
後で貸してもらうことになるカセットを見て「誰?」と訊く。
彼は答える。
「ボスさ」
「ボスって・・・・誰の?」
「俺たちみんなのさ!」
「ダンシン・イン・ザ・ダーク」
Bruce Springsteen - Dancing In the Dark (Official Video)
普通、「ボス」って言うと、日本語にすれば「親分」(笑)とか「カシラ」(笑)とかになるんだろうけど、
彼を「ボス」と呼ぶときのニュアンスは、そういう感じでは全然ないんだよなぁ。
どちらかというと「アニキ!」という・・・・・敬愛しながらも親しみを込めるというか・・・そういう感じ。
大好きな「サンダーロード」が意外な使われ方をしていた。
そうか、、、この曲って、こんなにも希望に満ちた楽しい曲だったんだ!
新しい発見。
「サンダーロード」
涙のサンダーロード!和訳 Bruce Springsteen/Thunder road
最初から、感情移入という以上に、どうにも主人公と自分を重ね合わせて観てしまっている。
ただ、映画の主人公は「闘って」いた。
「ノー・サレンダー」
Bruce Springsteen - No Surrender
自分の夢を叶えるために「闘って」いた。
かたや、オレは・・・・
ボスの音楽は、今までは乾いた土煙の中で聴いてるようなイメージがあったけど・・
それはアメリカの辛く厳しい現状を訴え、またそれに抗うことを歌っている、としか捉えていなかったからじゃないか。
「闇に吠える街」
Darkness on the Edge of Town (Live in Houston, 1978)
しかし・・・・
こうして映画の中で訳詞を見ながら聴くボスのRockは、
こんなにも希望に溢れている!
こんなにもパワーを与えてくれている!
こんなにも背中を押してくれている!
「Born to run」
こんな単純なことに、今まで気付いていなかったのか?
いや、分かっていたのかもしれないけど、無意識のうちに、そういう捉え方をあえてしてこなかったのかもしれない。
それは自分自身の問題。
いま、この時期に、この映画に出会えたことにも、なにか意味があるんじゃないか。
そんな気がしてしょうがない。
これは、まさにこれからの「風の時代」にふさわしい音楽。
そして「風の時代」にこそ聴くべきもの!
それが、BOSSのRock!
「風の時代」に乗って、
自分だけの「プロミスト・ランド(約束の地)」を見つけよう!
「プロミスト・ランド」
Bruce Springsteen - The Promised Land
俺は「約束の地」を信じている。
これは、何もかもがひっ迫して先が見えない今の時代に観られるべき映画だ。
最後に主人公に向けられた言葉。
「お前の物語を書け」
次代を担う、これからの若い人たちにも観て欲しい。
切にそう思う。
この流れのまま、次回「人生は旅」へと続く・・・多分(笑)・・・今度こそ(笑)