Good Old Music 、Fantastic高校野球

林業家kagenogoriが70's~80'sの珠玉の音楽、そして高校野球、etc.についてのたまうブログ

佐野元春の物語は、ここから始まった

 

BACK TO THE STREET

 

 前回、佐藤奈々子佐野元春の関係についてアルコトナイコト(笑)言及したが、今回さらに調子に乗って(笑)、そのことについてもう少し踏み込んでみようと思う。

 だるころさん、読んでくれているだろうか?

 

 佐野元春のデビュー・アルバム『Back To The Street』には、一曲目から最後の曲まで、二人の幸せな日々から、その別れ、そしてその後の二人について、物語風に曲が展開されている。

 ワタシは個人的にそう思っている。

 いままで誰もこんなこと言ったことは無いかもしれないが、このアルバム『Back To The Street』は恐るべきコンセプト・アルバムである、と思う。

 

BACK TO THE STREET

BACK TO THE STREET

  • アーティスト:佐野元春
  • 発売日: 2013/02/20
  • メディア: CD
 
BACK TO THE STREET(紙ジャケット仕様)

BACK TO THE STREET(紙ジャケット仕様)

  • アーティスト:佐野元春
  • 発売日: 2005/12/21
  • メディア: CD
 
BACK TO THE STREET

BACK TO THE STREET

  • 発売日: 2014/04/01
  • メディア: MP3 ダウンロード
 

 

 なお、曲の解説で述べる元春と奈々子についての言及は、あくまで、ワタシの解釈、想像の産物であることを断っておきたい。

 

 

 

 

01.夜のスウィンガー

02.ビートでジャンプ

 

 若い二人。

 都会の生活。

 元春、はち切れんばかりのエネルギーで都会の夜を謳歌している。

 青春=軽快なロックンロール!

 

 

 

 

03.情けない週末

 

 何かが微妙に変わり始めている。

 「<生活>といううすのろ」が二人の障壁になりつつある。

 おそらく、奈々子がデビューしたことで、二人の生活と心にすれ違いが生まれてきているのか。

 いや、それ以上に……

 

 

 

 

04.プリーズ・ドント・テル・ミー・ア・ライ

 

 前回紹介した佐藤奈々子の2ndアルバム『Sweet Swingin’』を最後に、元春ー奈々子のソング・ライティング・チームは解消。

 ワタシの推測だが、おそらくレコード会社と奈々子の所属事務所による「元春外し」が行われたのではないか。

 

 

  そんなにまで冷たくしないで

  本当の君は違うはず

  だから Please don't tell me a lie

  この胸が張り裂けそうだぜ

 

  きっと雨が君を濡らすだろう

  君のタオルは 小さすぎて

  濡れた身体を ぬぐいきれないだろう

  I said please don't tell me a lie

 

 

 プロのシンガーとして生きていくために、元春にウソをつき、冷たい態度を装う奈々子。

 しかし、元春はそれを見抜いている。

 結果、奈々子の運命がどうなるかも、見抜いている。

 

 

 

 

 

05.グッドタイムズ&バッドタイムズ

 

 ワタシの中では大切な曲のひとつ。

 イイ時もあればワルイ時もある。

 今がワルイ時なら、次はイイ時が来る。

 夜明けの来ない夜は、無い。

 

 

 

 

 

06.アンジェリーナ

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 言わずとしれた代表曲だが、解説は割愛!

 

 

 

 

 

07.さよならベイブ

 

 物語はいよいよ佳境に(笑)。

 

  ドアをたたけば 誰なのと君

  扉の鎖を はずしておくれ

  今は閉じている 君の翼に

  もう一度 ふれさせてほしい

 

 

 夢を追うために、恐らく別れる決意をしたのは奈々子の方。

 

 

  君の前じゃ言えなくなるから

  この歌に 全てをたくして

  さよならbaby

  淋しいのは君だけじゃないのさ

  だから いつまでも

  きれいでいてね

 

  だから いつの日も

  迷わないでね

 

 元春も、それが彼女の為ならと、悲しいエールをお送りながら「さよなら」を言う。

 それしかできることは、無い。

 この時、元春はおそらく、泣いている。

 

 

 

 

 

08.バッド・ガール

 

 互いにさよならをしてから、どれだけ経ったのか。

 友人とふと訪ねた店で、彼女を見かけてしまう。

 

  「さよならはいつしたの?」と

  誰かがたずねる

  わからない 答えられない

  新しい愛も さがしてみた

  あてもない気持ちのままに

 

  Bad Girl

  どうしたらいいのか

  今はもう わからないのさ

 

 

 そうした もがくような状況のなかで、元春は自身のなかでも何かが変わってきていることを感じている。

 心の中に「火」が灯り始める。

 そして、ついに……………。

 

 

 

 

 

09.バック・トゥ・ザ・ストリート

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  すべてのブルースに 灯りともして

  ・・・・・・・・

  通りすぎたもの 燃やしてきたのさ

  ・・・・・・・・

  奪われたものは 取り返さなければ

 

 

 元春は人生最大の決断をする。

 Back To The Street! 

 自分も奈々子のようにプロのシンガーになるんだ!

 プロの、Rock Musicianに!!

 でも、奈々子のように、プロデュースを人任せには、絶対にしない。

 そのためには…………。

 

 佐野元春の、長い物語、永い旅は、ここから始まった。

 

 

 

 

 だるころさん、今回は元春ファンでもあるアナタのために書かせていただきました。

 だるころさんが、大変な状況にあることを、初めて知りました。

 この記事そのもの、このアルバムの物語そのものが、だるころさんへのエールとなっています(一応そのつもり.笑)。

 イヤ、誰かと別れろ(笑)とか、そういうことを言ってるんじゃなくて(笑)。

 

 

 元春は逆境の中で、新たな道を模索し、それをつかみ取りました。

 模索するなかで渡米、大きな刺激を受けて帰国後、長年の相棒となる伊藤銀次と出会いました。 (アルバム『SOMEDAY』付録ブックレットより)

 イヤ、渡米をすすめているワケでは決してなく(笑)。

 

 

 つまり、逆境のなかでの苦しい経験こそ次なるステップへの踏み台になる、ということを言いたかったのです。

 だるまさんは転んでもすぐに、そのバランス感覚で起き上がることができる。

 そして元春が銀次と出会ったように、「人」との出会い、「人」とのつながりが大事なんだと思います。

 

 

 釈迦に説法だとは思います。

 それにだるころさんの苦境がいかほどのものかも分からずに、気軽なことを言って、ごめんなさい。

 しかし、ワタシができる応援の仕方といえば、これしかないのです。

 これがワタシの応援の仕方なのです。

 微力もいいところですが、心を込めて応援してます。

 ガンバレ!だるころさん!!!

 

 

 

 最後の10曲目「Do What You Like」は、「勝手にしなよ」という日本語の副題になっていますが、だるころさんもご存じの通り歌詞の内容は、そのような突き放したネガティブなものではなく、もっと明るいポジティブなものです。

 「Do What You Like」の意味も、もっとポジティブなものだとワタシは思ってます。

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 そこで最後にこの言葉を、佐野元春さんから、だるころさんに向けて、カッコ良く(笑)送っていただきます。

 

 Do what you like

 and

 You can go anywhere!!