今日12月9日、ワタシたち林業関係者は「山祭り」でお休みです。
「山祭り」って何?
正直ワタシも詳しく知っているワケではないのですが(笑)、山の神様に一年間の感謝を捧げ、これ以降春になるまで山に入って仕事はしませんと(神様に)報告するお祭りだと理解しておりマス、おぼろげながら(笑)。
昔は本当にこの日以降、冬の間は山に入っての仕事はしなかったそうです。
そして「春」のはじまりである3月9日にまたお祭りをとり行い、それ以降また冬(12月9日)になるまで山仕事をする、というサイクルだったそうです。
ワタシがまだ新米だった頃の、老師匠に聞いたハナシです。
この「山祭り」という風習(?)が全国的にあるものなのか、それともこの地方特有のものなのかは、よく分かりません。
またいつの頃からの風習なのかも、全く分かりません。
興味深いテーマではあります。
いつか詳細に調べてみたいものデス。
それはともかく、現在では「山祭り以降冬のあいだは山仕事をしない」といったことは全くなく、この日だけ山仕事を休み、翌日からまたフツーに山に入って仕事をします。
何といっても樹木の「伐り旬(きりしゅん)」*1は冬ですので。
それにワタシは、山仕事では冬が一番スキです。
山の中を深い雪をかき分けながらする仕事は、
多分に危険も伴い、また体力もいつも以上に消耗したりもします。
が、やはり冬の山、冬の森は美しい!
それに空気も冷たいけど澄み切っててオイシイし、蚊やブト(ワタシたちの地方ではブヨのことを”ブト”と呼びます)などのイヤな虫もいませんので。
たしかに早春の芽吹く頃から新緑にかけてや、
晩秋の紅葉から落ち葉の時期も美しく楽しいものです。
しかし真冬の一面真っ白の銀世界となった雑木林
で、快晴となった日に葉がすっかり落ちた枝越しに見上げる真っ青な空。
これほど美しいものはないこともまた確かなのデス。
*1:野菜などの作物にもそれぞれの「旬」があるように、木材となる樹木にも”収穫”に適した「旬」があります。一般に、木が水を吸い上げない冬が、樹幹に余分な樹液やヤニが少ない「旬」の時期と言われておりマス。