前回に引き続き「熱帯夜の 音楽」。
今回はJAZZ。
『フュエゴ』 ドナルド・バード
フュエゴ:燃える火。
その名の通り、熱くファンキーな名演で彩られたBLUE NOTEの名盤。
暑苦しいというよりは楽しい。
それもそのはず。
ドナルド・バード、ジャッキー・マクリーン、デューク・ピアソン、ダグ・ワトキンスとくりゃあ、楽しくならないわけがない。
このような”暑さ”なら大歓迎である。
『モーニン』 アート・ブレイキー
JAZZファンでなくとも、一度は誰もが聴いたことのあるであろう「モーニン」で始まるこのアルバム。
同じくBLUE NOTEの名盤だが、そのジャケット写真から予想される通り、熱さとファンキーさをさらに煮詰めたような(笑)作品。
アート・ブレイキーのドンドコドラムが暑苦しさを増幅させやがる(笑)。
BLUE NOTEが続いてまうな、どうしても。
都会の夏の夜って、なんかザワついてて不穏な感じがあるよね。
そのようなイカガワしさが横溢している。
訥弁タイプのケニー・バレルのBLUEなギター、レイ・バレットのコンガ、スタンリー・タレンタインのテナーが、真夜中の都会の闇をうまく謳っている。
ベースのメジャー・ホリーjr.が、いい仕事してる。
Midnight Blue (The Rudy Van Gelder Edition)
- アーティスト: ケニー・バレル
- 出版社/メーカー: Blue Note Records
- 発売日: 1999/02/25
- メディア: MP3 ダウンロード
- この商品を含むブログを見る
この人のテナーサックスは、ただひたすらに音がデカイ。
つまりは暑苦しい(笑)のだが、そこは天才ソニー・ロリンズ。
超一流のリズム・セクションを得て、センスある楽しい名演を繰り広げる。
JAZZ史に輝く名盤である。
選曲もなんとなくトロピカル。
『イントロデューシング』 ジョニー・グリフィン
この人のテナーは、やたらブルージーでファンキーで濃い。
さすがシカゴ出身。
しかも速吹きの名手。
- アーティスト: ジョニー・グリフィン,ウィントン・ケリー,カーリー・ラッセル,マックス・ローチ,レイ・ノーブル,ジェローム・カーン,ジミィ・シャーマン
- 出版社/メーカー: ユニバーサル ミュージック
- 発売日: 2019/01/16
- メディア: CD
- この商品を含むブログを見る
- アーティスト: ジョニー・グリフィン,ウィントン・ケリー,カーリー・ラッセル,マックス・ローチ
- 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
- 発売日: 2008/07/23
- メディア: CD
- この商品を含むブログを見る
『ブルー・アワー』 スタンリー・タレンタイン with ザ・スリー・サウンズ
このタイトル、このジャケット。
しかも土臭さ(アーシー)で鳴らすスタンリー・タレンタインとスリー・サウンズの共演とくれば、ブルージーかつ蒸し暑苦しい名演(笑)は約束されたも同然である。
暑苦しさの裏にBLUE NOTEとスタンリー・タレンタインの影あり。
- アーティスト: スタンリー・タレンタイン&ザ・スリー・サウンズ
- 出版社/メーカー: EMIミュージックジャパン
- 発売日: 2009/06/10
- メディア: CD
- クリック: 2回
- この商品を含むブログを見る
- アーティスト: スタンリー・タレンタイン&ザ・スリー・サウンズ
- 出版社/メーカー: Blue Note Records
- 発売日: 2000/06/15
- メディア: MP3 ダウンロード
- この商品を含むブログを見る
BLUE NOTEお得意の、多すぎるホーン・セクション&リズム・セクション(笑)。
それもBLUE NOTEオールスターといった豪華すぎる顔ぶれ。ライオンさん*1、こういうの好きだよねー。
90年代だったか、「ジャズで踊る」を謳い文句にしたロンドンあたりのクラブ・シーンで、やたら重宝されたアルバムだが……まあ、これ以上は言わないでおこう(笑)。ワタシの好きなハンク・モブレーのテナー・プレイが鋭く聴こえてしまう(笑)。
何だか悪口みたいになってしまったが(笑)、ラテン・ジャズ特有の楽しいプレイは、熱帯夜の雰囲気に満ちている。